【医師監修】全身脱毛は部分脱毛よりお得!?料金・回数・期間を解説
2021.06.03
2022.03.24

「両ワキを脱毛したけど、他も部分も試してみたい!」
「全身脱毛って、どれぐらい効果が続くの?」
ワキの下など気になる部分の毛の脱毛が終わると、ワキのほかにも、ひざ下や腕や脚、背中など、ムダ毛って気になり始めるとキリがないもの。
中には、脱毛クリニックや脱毛サロンの広告などで「全身脱毛」という言葉を見て、「自己処理する必要がなくなるなら、全身脱毛を受けてみようかな?」と思う人もいるのではないでしょうか?
この記事では「全身脱毛」を選ぶメリットやデメリット、全身脱毛における「医療脱毛」と「サロン脱毛」の違いなどについて、わかりやすく解説します。
この記事の監修者

グロウクリニック 渋谷院 院長
楠山 法子
Noriko Kusuyama
愛媛大学医学部医学科卒業。東京大学 医学部附属病院勤務を経て、医療脱毛・アートメイク専門のグロウクリニックにて院長を務める。医療と美容の両分野での知識と経験が豊富。
※本記事は2022年5月時点の情報をもとにまとめています。
※記事内の金額は税込の表示となります。
- 全身脱毛ってなに?全身脱毛できる範囲・部位は?
- 全身脱毛のメリット・効果は?部分脱毛との違いは?
- 全身脱毛のデメリット・リスク・副作用は?
- 医療脱毛とサロン脱毛(エステ脱毛、美容脱毛)の違いは?
- 全身脱毛にかかる費用の総額はいくら?
- 医療脱毛orサロン脱毛、全身脱毛するならどっち?
- 全身脱毛における医療脱毛の効果とは?
- 全身脱毛は何回で終わる?必要な回数(頻度)・期間は?
- 全身脱毛はどのくらいの間隔でクリニックに通うべき?
- 全身脱毛で使用する機械(脱毛機器)の特徴
- 医療脱毛での全身脱毛って痛い?
- 全身脱毛の施術の準備・やり方の流れ
- これホント?全身脱毛でよく聞く「ウソ」の話!
- この記事のまとめ
全身脱毛ってなに?全身脱毛できる範囲・部位は?

全身脱毛にはどんなイメージがありますか?
「本当に全身くまなく脱毛できるの?」
「デリケートゾーンも脱毛してもらえるの?」
「施術時間や完了までの期間は?」
そんな疑問が湧いてくると思います。
サロンやクリニックによっても異なりますが、脱毛の世界でいう「全身」とは一般的に、顔やVIOのデリケートゾーンを除く全身を指します。
主に以下が当てはまります。
など


もちろん、各サロンやクリニックでは、全身脱毛に加えて顔やVIOの脱毛を追加できるコースを用意しているところもあります。
ただし、顔・VIOを含んだ全身脱毛でも以下のような箇所は、サロンやクリニックによって全身脱毛に含まれないこともあります。
- 髪の毛が生えている範囲
- 目の周り(まぶた・眉毛)
- 耳
- 手のひらや足の裏
- 鼻の穴
- 粘膜部分
プランを決める際は「希望の部位が範囲に含まれているか?」確認するようにしてくださいね。
- Q VIOってなんのこと?
- A
VIOとは、
- Vライン(ビキニライン)
- Iライン(陰部の両側)
- Oライン(肛門の周辺)
のアンダーヘアのことです。
「デリケートゾーン脱毛」とも呼ばれます。 - Q なぜ顔やVIOは全身脱毛に含まれないの?
- A
なぜ全身脱毛プランに、顔脱毛とVIO脱毛がまるごとセットになっていないケースが多いのでしょうか?
実はVIO脱毛や顔脱毛のみの施術を希望していても、全身脱毛までは希望しない人が意外といらっしゃいます。
そのため、全身脱毛と顔・VIO脱毛を別途のプランにしていることが多いのです。
もちろん顔やVIOを含めたプランも用意されていますが、これらを含めると料金も大きく変わるので注意が必要です。
グロウクリニックの場合、
です。
全身脱毛プランは、主に以下の4種類をご用意しています。
- 「全身脱毛プラン(顔・VIOなし)」(5回131,250円)
- 「全身脱毛プラン(VIO込み)」(5回185,000円)
- 「全身脱毛プラン(顔込み)」(5回185,000円)
- 「全身脱毛プラン(顔+VIO込み)」(5回237,500円)
で脱毛できます。
- Q クリニック・サロンはみんな何歳頃から通ってる?部位は?
- A
「ムダ毛・脱毛に関する意識調査」(ホットペッパービューティアカデミー)によると、直近1年以内に脱毛クリニック・脱毛サロンを利用した女性460人に初回の利用年齢を聞いたところ、脱毛クリニックが24.7歳、脱毛サロンは23.2歳【美容センサス2020年上期】≪エステサロン[脱毛]編≫でした。
また「全身脱毛」の利用率は25.9%で、5年前と比較すると約2.5倍にまで増加しています。
一度脱毛の効果を実感できると、ほかの部位もクリニックやサロンに行って、自己処理の頻度を少なくしたいと思うようになる人も多いようです。
その結果、脱毛クリニックは約1年7ヶ月、脱毛サロンは約3年2ヶ月と、時間をかけて通いながら、脱毛を続けていることがわかります。
全身脱毛のメリット・効果は?部分脱毛との違いは?

自分の手が届きにくい部位まで脱毛できる全身脱毛には、さまざまなメリットがあります。
部分脱毛との違いについても、詳しくみていきましょう。
中長期にわたって、毛が生えない効果が期待できる
当然ですが、サロンやクリニックでの全身脱毛する何よりのメリットは、毛が生えない状態を長期間キープできることでしょう。
しかも全身脱毛なら、ワキやヒザ下のような人の目につくところはもちろん、背中やうなじといった自己処理が難しい箇所もきれいにできます。
ここで押さえておきたいのが、サロンとクリニック(医療脱毛)では、毛の生えない状態をキープできる期間が異なること。
- 医療脱毛:美容皮膚科クリニックなどの医療機関で行われる
- サロン脱毛(エステ脱毛、美容脱毛):脱毛サロンで行われる
サロン脱毛の場合、毛が生えない効果はおおよそ2~3年程度ですが、 医療脱毛であれば、おおよそ10年以上、毛が生えてこない効果が期待できます。
※サロン脱毛と医療脱毛の違いについては「医療脱毛とサロン脱毛(エステ脱毛、美容脱毛)の違いは?」の項で詳しく解説しています。
毛の処理をしなくてすむ
全身脱毛をすると、自分でムダ毛処理をする時間や手間がなくなる、もしくは大幅に減ります。
ムダ毛の自己処理は肌トラブルの原因になることもあるので、それを回避できるのも大きなメリットです。
美肌効果が期待できる
脱毛そのものに美肌効果が認められているわけではありませんが、自分でムダ毛処理をするよりも肌へのダメージは軽減できるといわれています。
自分でカミソリによるシェービングを繰り返して、お肌が黒ずんだり、ガサガサになったり…なんてことはよくある話。
また家庭用の脱毛器を購入しても、なかなか効果が感じられないばかりか、出力を上げ過ぎて火傷のリスクもあります。
サロンやクリニックで脱毛ならこのようなリスクが減るために、お肌の状態をキープできるのです。
部分脱毛を繰り返すよりコスパがいい
脱毛には、両ワキなど、部位単位で施術を受けられる部分脱毛もありますが、全身脱毛のコースの中で各部位を脱毛するほうが、コストパフォーマンスが良いといえます。
全身脱毛をすれば「脱毛していない部分」が少しずつ減っていく
全身脱毛は基本的には、顔やVIOのデリケートゾーンを除く全身を脱毛することです。
といっても、多くのサロンやクリニックでは、全身脱毛コースに顔脱毛やVIO脱毛を加えるプランを用意しています。
たとえば、部分脱毛でワキだけ施術してもらっても、ほかの部分は自分でお手入れを続けなくてはいけません。
そのため、「ワキだけ脱毛が終わっても、ワキの近くにあるヒジ上はムダ毛を自己処理しなければならないので、なかなかキレイにならないな…」なんて、感じてしまう可能性も。
満足できる全身脱毛まで医療脱毛で1~2年、サロン脱毛で2~3年程度の時間はかかりますが、対象となる部位はくまなく脱毛できるので、いずれは脱毛した部分としていない部分の差が気にならなくなります。
全身脱毛のデメリット・リスク・副作用は?
ムダ毛処理から解放されたいという人には、全身脱毛はとても魅力的といえるでしょう。
でも、広告やサロンやクリニックのHPではメリットが強調されがちです。脱毛施術である以上、デメリットがないわけではありませんよね?

脱毛後に後悔しないように全身脱毛のデメリットやリスク、副作用もあらかじめ知っておきましょう。
納得できる全身脱毛が実現できるまでに時間がかかる
あくまで利用者の個人差や状況などによって異なりますが、納得できる全身脱毛を実現するにはクリニックによる医療脱毛で1~2年ほど、サロン脱毛では2~3年ほどはかかります。

毛には生え変わりのサイクル(毛周期)があり、1回の医療脱毛ですべての毛をなくすことはできないためです。
何度もクリニックやサロンに通う必要がある
施術の回数はコースによってさまざまで、自分がどの程度脱毛したいのかという希望によってクリニックやサロンに通う回数は変わってきます。
一般的には、自己処理のいらないレベルまでの全身脱毛を希望するなら、医療脱毛で5~8回、サロン脱毛で10~12回程度のコースが望ましいといえそうです。
部位や施術方法によって痛みを感じることがある
特に医療脱毛は、サロン脱毛に比べてパチッとした痛みを感じやすいといわれます。
■痛みを感じやすいといわれる部位
- 皮膚が薄い部分や骨に近い部位の毛や、剛毛
- 全身脱毛の場合、ワキやVIO
クリニックで受ける脱毛施術はレーザー脱毛、サロンで受ける脱毛施術は光脱毛が主流です。
しかし一部のクリニックで導入されている「ニードル脱毛」という方法は特に痛みが強いといわれます。
■ニードル脱毛とは?
肌トラブルのリスクがある
特に医療脱毛は安全性が高い施術とされていますが、肌トラブルが起こるケースもみられます。
主な症状には次のようなものがあります。
- ■赤みやヒリヒリ感
-
レーザー照射による正常な反応として、多くの場合は2~3日で治まりますが、症状が1週間以上続く場合は、クリニックに相談しましょう。
- ■毛嚢炎(毛包炎)
-
毛穴の奥でブドウ球菌が繁殖して炎症を起こしたものです。
数日で治ることがほとんどですが、痛みがある場合や治らない場合は、クリニックに相談しましょう。
- ■硬毛化
-
何回か施術を受けた後に、以前より太くて長い毛が生えることがある「硬毛化」が起きることがあるとされています。
原因ははっきりわかっていませんが、アレキサンドライトレーザーを弱めの出力で照射した場合に起こると考えられています。
脱毛機器の波長を変えて出力を上げるといった対応で数回以内に脱毛できるケースが多いので、次の施術時に相談しましょう。
- ■増毛化
-
硬毛化同様、詳しい原因はわかっていませんが、毛のない毛穴にレーザーを当てることで、毛を作る細胞が活性化されてしまい「増毛化」したように見えることがあります。
しかし実際には、硬毛化で毛が太くなった分、毛が増えたように見えるということが多いようです。
継続的に施術を受けることで、解消されるでしょう。
- ■やけど
-
脱毛の施術後数日経っても、赤みやヒリヒリ感が続いたり、水ぶくれができた場合は、やけどの可能性がありますので、クリニックに相談しましょう。
- ■炎症後色素沈着
-
脱毛の施術後1ヶ月後頃に起きる色素沈着は、炎症後色素沈着の可能性があります。
数ヶ月から1年程度で消えると考えられますが、次回の施術の際にクリニックに相談しましょう。
- ■じんましん(蕁麻疹)
-
脱毛の施術後6~12時間程度でじんましんのような症状が見られることがあります。
下半身に多く見られ、肌の弱い人やアレルギー体質の人に症状が出やすいといわれます。
かゆみや炎症が気になる場合は、クリニックに相談しましょう。
医療脱毛とサロン脱毛(エステ脱毛、美容脱毛)の違いは?
先に少しご説明したように、全身脱毛には大きく分けて医療脱毛とサロン脱毛の2つがあります。
その違いを詳しくまとめてみましょう。
医療脱毛は「医療行為」、サロン脱毛は「医療行為ではない」
先ほども少しお話ししましたが、脱毛には大きく分けて、「医療脱毛」と「サロン脱毛」の2種類があります。
この2種類の大きな違いというのが、医療行為を行えるのが「医療脱毛」、医療行為を行えないのが「サロン脱毛」という点です。
脱毛における医療行為というのは、確実な脱毛効果を得るため、毛を作る細胞をレーザーで破壊するという脱毛方式です。
医療脱毛
エステ脱毛
脱毛方式
レーザー脱毛
※光脱毛、ニードル(電気)脱毛を行う医療機関もある美容脱毛(光脱毛、フラッシュ脱毛)
施術場所
医療機関(クリニック、医院)
脱毛サロン、エステなど
施術者
医師または看護師
エステティシャン
脱毛機のパワー
強い〜非常に強い
弱い
効果
永久減毛
※長期的に毛が生えないようにする一時的な抑毛・減毛
※一時的に成長を抑制する
完了までの回数の目安
5〜8回程度
12回〜18回程度
痛み
比較的強い
(バチッとした痛みを感じる人も)比較的弱い
(感じない〜ゴムで軽く弾いた程度)
トラブルへの対応
診察・薬の処方が可能
店舗での対応はできない
毛を作る細胞を破壊する医療脱毛では、医師もしくは看護師しかレーザーの照射を行うことがないことが、以下のとおり定められています。
第1 脱毛行為等に対する医師法の適用
以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること。
(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
サロン脱毛に特に必要な資格はなく、無資格のエステティシャンでも施術ができます。
美容ライト脱毛とは、除毛・減毛を目的に皮膚に負担を与えず毛の幹細胞を破壊しない範囲で、エステティックサロンで行われる光脱毛をいう。
美容ライト脱毛の定義(一般社団法人日本エステティック振興協議会)脱毛の「費用・効果」「期間・回数」「痛みや肌トラブルへの対応」の違いに注目
医療脱毛とサロン脱毛を比較して、これから述べる3つの違いについて紹介します。
それぞれの違いを比較して理解しながら、どちらの脱毛方法を選ぶか、ご参考にしてください。
1.脱毛の費用・効果
一般的には、1回あたりの費用も料金総額も医療脱毛よりサロン脱毛のほうが安くなる傾向にあります。
医療脱毛でのレーザー脱毛だと、費用は高くなりますが、毛を作る細胞を破壊する脱毛行為のため、長期間にわたって脱毛の効果を感じられる状態を維持できるとされます。
一方で、サロン脱毛は、医療脱毛に比べて1回あたりの費用は安いですが、毛を作る細胞を破壊しない範囲での施術が行われます。
その効果は、毛の成長を一時的に遅らせるというもので、時間が経つとまた毛が生えてきます。
そのため、トータルでの費用で見れば、サロンも医療も大きく変わりはないでしょう。
2.脱毛完了までの期間・回数
脱毛が完了するまでにかかる期間は、部位や毛量・毛質によって異なりますが、医療脱毛で5~8回程度、サロン脱毛で10~12回程度が目安です。
医療脱毛は、脱毛機のパワーが強いこともあり、ムダ毛処理をしなくてよくなるまでの期間が短く、施術の回数も少なくなります。
逆にサロン脱毛は、医療脱毛よりもパワーの弱い脱毛機を使うため脱毛が完了するまでの期間が長く、施術の回数も多くなります。
なおうぶ毛の多い部位については、全身脱毛でも2~3年程度通うケースも見られます。
医療脱毛 | 5〜8回程度(1〜2年程度) |
---|---|
サロン脱毛 | 10〜12回程度(2〜3年程度) |
3.痛みや肌トラブルへの対応
医療脱毛は、脱毛機器のパワーが強いこともあり、パチッとした痛みを感じやすい傾向にあります。
しかし、医療機関なので麻酔を使用したり、肌トラブルが生じた際も診察や薬の処方ができるのは医療脱毛のメリットといえるでしょう。
これに対して、サロン脱毛は、医療脱毛よりも脱毛機器のパワーが弱く、痛みを感じにくいと考えられます。
ただし、VIOなど部位によっては輪ゴムを弾いたような痛みを感じる場合もあります。
その場合でも、サロンは医療機関ではないため麻酔は使用できず、肌トラブルに対しても薬の処方などを行うことができません。
サロン脱毛では、肌トラブルが起きた場合に、店舗で対応できない点は覚えておきましょう。
全身脱毛にかかる費用の総額はいくら?

全身脱毛をしたいけれど、気になるのはやっぱり料金。
医療脱毛とサロン脱毛では違いがあるので、あらかじめよく確認しましょう。
料金ならサロン脱毛が安いが…
医療脱毛の1回あたりの費用はサロン脱毛より高めです。
しかし、脱毛完了後は毛が生えない状態を長期間維持できることもあり、総額で見ればサロン脱毛より割安になると考えられます。
これに対してサロン脱毛は、1回あたりの費用は安いですが、また毛が生えてくると通うことも考えられ、脱毛にかかる費用の総額としては大きくなる可能性もあります。
回数・期間は医療脱毛が少なく済む
全身脱毛を完了させるにはある程度の料金・費用がかかります。
直近1年以内に脱毛クリニックや脱毛サロンを利用した女性460人に利用総額を聞いた調査では、脱毛クリニックが21万7,417円、脱毛サロンが23万3,102円となっています(※)。
※出典:株式会社リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」の調査「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査2018」より
割引・特典制度を上手に活用して!
クリニックやサロンによっては、特典や割引が用意されているところもあります。
☑コース契約をせず、1回単位で脱毛できる都度払い
☑学生や脱毛の未経験者向けのキャンペーンやクーポンを利用
各クリニックやサロンの公式サイトなどを確認してみるといいでしょう。
また、支払いが大変な場合、クレジットカードの分割払いやリボ払い、医療ローンなどを利用することで、一回当たりの支払額を軽減できる場合があります。
医療脱毛orサロン脱毛、全身脱毛するならどっち?
医療脱毛とサロン脱毛には、それぞれにメリット、デメリットのあることがおわかりいただけましたか?
この2種類から検討してほしいのは医療脱毛です。
次にその理由をまとめてみます。
効果や費用、肌トラブルなどを考慮すると「医療脱毛」はメリットが大きい
それぞれにメリット、デメリットのある医療脱毛、サロン脱毛ですが、全身脱毛の施術を受けるなら、医療脱毛が有効といえます。
■医療脱毛が有効なワケは?
- 医師の診断のもとで、最適な脱毛方法を提案してもらえる
- 脱毛効果が長期間続くことが期待できる
- 医療機関なので、麻酔や薬の処方が可能。脱毛の痛みや肌トラブルは、医師や看護婦など医療従事者が対応する
- 脱毛完了までの回数が少なく、期間も短い
- 全身脱毛の完了までにかかるトータルコストは、サロン脱毛よりも低い
■医療脱毛のデメリットもおさらい
- 回数あたりの料金は、サロン脱毛より高い
- サロン脱毛よりも痛みが強いとされる
医療行為としての脱毛のほうが痛みを感じやすいとされるのは、レーザーを照射して毛を生やす組織を破壊する方法が取られているからです。
その代表的な施術方法が次の3つです。
1.レーザー脱毛
2.光脱毛
3.ニードル脱毛(電気脱毛)この中で最も多い施術方法が、毛根周囲の発毛にかかわる組織を破壊するレーザー脱毛です。
次に、このレーザー脱毛について詳しくご紹介しましょう。
医療脱毛でよく用いられる「レーザー脱毛」のしくみとは?
脱毛に使われるレーザーは、毛の黒い色素(メラニン色素)に吸収されやすい性質を持っています。
そのため、あらかじめ毛を剃った肌にレーザーを照射すると、肌の下にある黒い毛(毛根)にレーザーが吸収され熱が発生。
この熱で、毛根周囲の発毛にかかわる組織を破壊するのです。
発毛にかかわる組織が破壊されるので、同じ毛根からはもう新しい毛が生えてくることはないという仕組みです。

■医療脱毛は痛みを感じやすいの?
医療脱毛でよく用いられるレーザー脱毛は、機器のパワーが強いこともあり、比較的痛みを強く感じるといわれます。
しかし、医療機関での脱毛なので麻酔などの対処が可能です。
また、医療脱毛クリニックでは、医師による肌質や毛質の確認や、それに合わせた脱毛機器の設定の調整が行われ、肌トラブルがなるべく起きないような対応がとられます。
万一肌トラブルが起きた場合でも、薬の処方などの対応が可能です。
■レーザー脱毛の打ち漏れって何?
レーザーの打ち漏れ(照射漏れ)が起こった場合、脱毛の施術後2週間後くらいに、部分的に毛が残っているようなことが起こります。
こうした場合、クリニックによっては無料で追加照射を行っているところもあります。
全身脱毛における医療脱毛の効果とは?

「毛が抜けるようになるのはいつ頃でしょうか?」
せっかく脱毛するのだから、その効果を早く実感したいですよね。
ここからは照射後、いつ頃けが抜けるようになるのか?そのメカニズムについて解説していきます。

最初に言っておくと、施術の後にすぐ毛が抜けるわけではありません。
施術から2〜3週間くらい経ってパラパラと抜けはじめる感じです。
ここからは、医療脱毛の気になる効果について詳しく解説しますね。
医療脱毛後、毛が抜けるのはいつ?
医療脱毛の施術を受けた後は、早く脱毛効果を感じたいものですが、毛が抜けるのは早い人で1週間後から、平均的には2~3週間後からとされています。
ですから、脱毛の施術後すぐに毛が抜けなくても、不安がらずに自然と毛が抜けるのを待ちましょう。
また毛が抜けないからといって、指や毛抜きなどで抜くのはやめておきましょう。
毛穴が傷つき細菌感染する可能性があるほか、誤って成長期の毛を抜いてしまい、次回のレーザー照射で効果が出なくなる可能性があります。
医療脱毛したのに毛が抜けないのはなぜ?
医療脱毛の施術後、2~3週間経っても毛が抜けないような場合は、次のような原因が考えられます。
- 【毛が抜けない理由1】毛の色素が薄い
-
医療脱毛は毛の黒い色にレーザーを反応させ、そこで生じた熱で脱毛するため、もともと毛の色素が薄い人や、顔などうぶ毛の部分には効果が出にくいことがあります。
また白髪にはメラニン色素が含まれないため、レーザー照射をしても反応せず、毛が抜けることがありません。
- 【毛が抜けない理由2】レーザーの出力が弱い
-
はじめての照射や、肌の状態によっては、レーザーの出力を弱くして照射することがあります。
その場合、毛をつくる細胞を破壊できるだけの熱エネルギーが与えられないため、満足のいく脱毛効果を得られない場合があります。
- 【毛が抜けない理由3】照射漏れ
-
毛がかたまり状やライン状に残っているようなら、レーザーの照射漏れが考えられます。
レーザーを当て損なうと、その部分の毛は抜けません。
骨に近く凹凸のある部位は、照射漏れが起きやすいと言われます。
埋没毛は抜け落ちるまでに時間がかかる
カミソリや毛抜きでのムダ毛処理で皮膚を傷付けてしまうと、毛が皮膚の中で成長してしまう埋没毛(埋もれ毛)の原因になることがあります。
医療脱毛ではこの埋没毛も脱毛が可能です。
ただし、埋没毛はそもそも肌の内部にあるため、やけどを防ぐためにレーザーの出力を下げて照射したり、毛先が肌表面に出てくるのを待つ必要があります。
そのため他の毛よりも抜けるタイミングが遅くなる可能性があります。
医療脱毛なのに効果がない!?また毛が生えてくる理由は?
脱毛の施術後1ヶ月を過ぎると、また毛が生えてくることがあるので驚いてしまうかもしれませんが、これには理由があります。
それは、レーザーに反応するのは成長中の毛だけだから。
毛には生え変わりのサイクル(毛周期)があり、レーザーで脱毛の効果が得られやすい成長期の毛は、今生えている毛全体の20%程度なのです。
そのため、1回の医療脱毛ですべての毛をなくすことはできません。
繰り返し医療脱毛の施術を受けることで、毛量が徐々に減っていくことを覚えておきましょう。

全身脱毛は何回で終わる?必要な回数(頻度)・期間は?
全身脱毛(医療脱毛)で、自己処理の必要がなくなる程度の脱毛効果を感じられるようになるには、平均5~6回程度の施術、期間は約1年程度かかるといわれます。
その回数や期間について、詳しく解説しましょう。
全身脱毛の効果が得られる回数は「3回」「5回」「8回」が一般的
医療脱毛の場合、早い人では「3回」や「5回」で効果が表れる場合もありますが、8回程度の施術が必要になるケースもあります。
クリニックの施術プランでは「3回」「5回」「8回」で組まれることが多いようです。
3回 | 毛が生えるスピードが遅くなり、生えてくる毛量の減少、毛質の変化を感じられる。 |
---|---|
5回 | さらに毛量・毛質が変わり、うぶ毛のような状態に。 |
8回 | ほとんど生えてこなくなり、自己処理がほぼ不要になる。 |
部位別:医療脱毛でツルツルになるまでの回数・期間
医療脱毛の必要な回数・期間の目安を部位ごとに以下にまとめてみました。
ただし、毛量や毛質、肌質や脱毛機器によって必要な回数・期間は変わってきます。
部位 | 自己処理が不要になるまで | うぶ毛もなくなるまで |
---|---|---|
顔 | 8~10回程度(1年~1年半程度) | 10回~(2年~) |
ワキ | 5~8回程度(1年~1年半程度) | 8回~(1年半~) |
腕 | 5回程度(1年程度) | 8回(1年半~) |
背中 | 5~8回程度(1年~1年半程度) | 8回~(1年半~) |
お腹 | 5~8回程度(1年~1年半程度) | 8回~(1年半~) |
Vライン | 5~8回程度(1年~1年半程度) | 8回~(1年半~) |
Iライン | 8~10回程度(1年半~2年程度 | 10回~(2年~) |
Oライン | 8~10回程度(1年半~2年程度 | 10回~(2年~) |
脚 | 5回程度(1年程度) | 8回~(1年半~) |
全身(顔・VIOを除く) | 5~8回程度 | 8回~ |
※2ヶ月に1回通った場合
■回数が多くなりやすい部位・その1:ワキやVIOなどの毛が濃い部位
ワキやVIOは、毛が濃いだけに効果を実感しやすいのですが、毛周期が長いこともあり、皮膚表面に現れているのは全体の1割程度。
そのため、他の部位よりも回数や期間がかかる傾向にあります。
■回数が多くなりやすい部位・その2:顔や腹などうぶ毛が多い部位
うぶ毛はレーザーが反応しづらいため、産毛の多い顔やお腹は効果が表れにくい部位といえます。
回数を重ねるほど、効果を感じられるようになるでしょう。
全身脱毛はどのくらいの間隔でクリニックに通うべき?
せっかく施術を受けるなら何度も通って、少しでも早く脱毛効果を感じたいと思うものですが、そこはあわてずに。
全身脱毛には最適なタイミングがあることを知っておきましょう。
全身脱毛の施術の間隔は2〜3ヶ月に1回程度がベスト
毛の生え変わりのサイクル・周期を「毛周期」といいます。
効果的に脱毛したいなら、毛周期の中でも成長期の毛が増えたタイミングを狙うことをおすすめします。
毛の生え変わりのサイクルは部位によって異なりますが、2~3ヵ月に1回を目安にクリニックで医療脱毛を受けるといいでしょう。
部位 | 毛周期 | 成長期の毛の割合 |
---|---|---|
鼻の下 | 5ヶ月 | 65% |
あご | 14ヶ月 | 70% |
ワキ | 5ヶ月 | 30% |
腕 | 10ヶ月 | 20% |
VIO | 8ヶ月 | 30% |
脚 | 11〜12ヶ月 | 20% |
出典1)Sharon Kimble.Hair Loss, Hair Removal-Temporary and Permanent,Hair Retention 2017.
出典2)Fuchs M.Thermokinetic selectivity a new highly effective method for permanent hair removal: experience with the LPIR alexandrite laser.Derm Prakt Dermatol.1997
全身脱毛で使用する機械(脱毛機器)の特徴

医療脱毛で用いられる、脱毛用レーザーの種類と機器について詳しく解説します。
日本で使われる脱毛用レーザーは3種類
医療脱毛クリニックではさまざまなレーザー機器が使われています。
たとえばレーザーのパワーが強く脱毛効果を実感しやすい分、痛みが強いものや、痛みは弱いものの、レーザーのパワーが弱く、なかなか効果を感じられないものなど、いろいろなものがあります。
また自分の毛質や部位、肌質によっても、使用するレーザー機器は変わってくるでしょう。
ここでは多くのクリニックで使われている3つのレーザーの種類を紹介します。
それぞれの特徴を以下にまとめてみました。
種類 | 波長 | 照射方式 | 特徴 |
---|---|---|---|
アレキサンドライトレーザー | 755nm (普通) |
熱破壊(ショット)式 | ・メラニンに反応しやすく、効率的に毛根の発毛組織を破壊する ・色黒肌や色素沈着を起こした部位には使えない ・色の薄いうぶ毛には効果が出にくい ・ダイオードよりも痛みは強い |
ダイオードレーザー | 800nm (普通) |
・熱破壊(ショット)式 ・蓄熱式 |
・痛みは少ないが、アレキサンドライトよりも脱毛効果は劣る ・多少の色黒肌には使えるなど、幅広い肌質・毛質に対応 |
YAG(ヤグ)レーザー | 1,064nm (深い) |
熱破壊(ショット)式 | ・メラニンへの反応は弱いが肌の奥深くにまで届く ・色黒肌や色素沈着を起こした部位にも使える ・アレキサンドライトよりも痛みが強い |
クリニックでは、肌質や毛質にあわせてレーザー機器を使い分けているところがほとんどです。
- ■アレキサンドライトレーザー
-
多くのクリニックで使用されています。メラニンに反応しやすく、照射時間も毛の太さや毛質にあわせて調整が可能です。
- ■ダイオードレーザー
-
- ダイオードレーザーには蓄熱式と熱破壊式の2つがあります。
- 蓄熱式は、発毛に大きな役割を果たすと考えられるバルジ領域に作用し、日焼け肌やうぶ毛の脱毛も可能です。
- 熱破壊式は、一度の照射で広範囲にレーザーを当てることが可能です。
- ■YAG(ヤグ)レーザー
-
メラニンへの反応が強くなく、色黒肌や色素沈着を起こした部位に使用されます。
熱破壊式と蓄熱式の違い
脱毛用レーザーの照射方式には、熱破壊(ショット)式と蓄熱式(SHR)の2種類があります。
熱破壊(ショット)式と蓄熱式(SHR)には次のような違いがあります。
熱破壊式 | 蓄熱式 | |
---|---|---|
しくみ | 高出力のレーザーで、毛乳頭を含む毛包全体を一気に破壊する | 弱いレーザーを連続照射し、バルジ領域をじわじわと温めて破壊する |
レーザーのターゲット | 毛乳頭 > バルジ![]() |
バルジ > 毛乳頭![]() |
痛み | 蓄熱式より強い (輪ゴムを弾いたような痛み) |
熱破壊式より弱い (温められているような感覚) |
即効性 | ![]() |
![]() |
うぶ毛への効果 | ![]() |
![]() |
脱毛を実感しやすいのは熱破壊式ですが、パチン、パチンという痛みを感じることが多いとされます。
蓄熱式は弱いレーザーを連続照射するもので、熱破壊式よりも痛みは弱く感じられます。
ただし即効性は熱破壊式よりも弱いため、毛が少しずつ抜けていくように感じられます。
医療脱毛での全身脱毛って痛い?
レーザーを照射して行われる医療脱毛の痛みはゼロではなく、部位によっては痛みを感じやすいところもあります。
医療脱毛が痛い理由は?
医療脱毛で感じる痛みの正体は、レーザーを照射した際に毛根で発生する熱が肌に伝わったものです。
医療脱毛では、毛の黒い色素にのみ反応する単一の波長のレーザーを照射するため、周囲の肌に必要以上に熱が伝わることはありません。
また「サロン脱毛は痛くない」といわれますが、美容脱毛で使用される光にはさまざまな波長が含まれていて、周囲の肌にも直接影響を与えることがあります。
部位や肌の状態によっては、医療脱毛よりも痛みを感じる可能性もあります。
顔 | ほとんど感じない〜弱い痛み |
---|---|
手の甲・指 | 弱い痛み |
腕 | ほとんど感じない |
ワキ | 我慢できる痛み〜強い痛み |
胸・お腹 | ほとんど感じない |
麻酔も可能!医療脱毛の痛み対策
痛みを不安に感じるなら、あらかじめ相談するといいでしょう。
医療脱毛クリニックでは、施術者と相談しながらガマンできる程度のパワーで施術してもらうことも可能です。
また医療脱毛クリニックでは、痛み対策として次のようなものを取り入れているところがあります。
- ■1.照射直前の冷却
-
冷却機能付きの脱毛機器の例:ラシャ、ジェントルレーズPRO、クラリティツイン
(冷却機能がない機器の場合は、保冷パッドをあてて冷却) - ■2.麻酔
- 笑気ガス、麻酔クリーム、麻酔テープなど
全身脱毛の施術の準備・やり方の流れ
全身脱毛について、事前の準備から当日の流れ、施術の後までをまとめてみます。
あらかじめ頭に入れておいて、疑問などがあれば事前にクリニックに尋ねるといいでしょう。
【1】問い合わせ・予約
クリニックまたはサロンに、電話もしくはインターネットで全身脱毛を予約し、カウンセリングを受けます(カウンセリングは無料の場合はほとんどです)。
- Q 何歳からOK?全身脱毛を受けられる年齢は?
- A
全身脱毛の施術そのものは何歳でも可能ですが、「15歳以上」「高校生以上」など、対象年齢を限定しているクリニックが多く見られます。 その理由は、成長過程にある体はホルモンバランスが不安定で、ムダ毛が生える部位や量が定まっていないため。 生理が始まっていてある程度ホルモンバランスが整い、ムダ毛の生える部位が定まる年齢として、15~16歳以上なら施術をOKとしている医療機関が多いようです。
楠山医師 ただし、未成年者が全身脱毛の施術を受ける場合は、親(親権者)の同意が必要となります。
- Q 妊娠中・授乳中の人はNG?
- A
妊娠中・授乳中の人は脱毛が原因で肌が荒れてしまうリスクが高いとされ、体調不良になった場合も含めて、妊娠中・授乳中の人に処方できる薬が限られることがあります。
また、妊娠中は精神的にも不安定になるものです。
脱毛が思ったように進まないといったことがストレスになるのも望ましいことではありません。妊娠中・授乳中の人は脱毛をNGとしているクリニックが多いのは、こうした理由からです。
ただし、妊娠に気づかず脱毛してしまっても、胎児への直接的な影響はありません。
脱毛期間中に妊娠がわかった場合、休会制度などを設けているところがあります。クリニックに速やかに相談するといいでしょう。
【2】カウンセリング

ムダ毛に関する悩みや肌・毛の状態のほか、自己処理の方法や健康状態などを聞かれます。
脱毛についての不安や疑問に感じることがあれば、このときに尋ねてみましょう。
【3】施術日を予約
カウンセリングを受け、全身脱毛の施術に納得したら、方法・回数・費用などのプランを決めて施術日を予約します。
【4】施術日の前日までに自己処理を行う

全身脱毛を受ける際には、あらかじめ自分でムダ毛の処理を行っておく必要があります。
ベストなタイミングは、施術日の前日夜〜当日朝です。
自分でムダ毛の処理を行わずに、毛が伸びている状態で施術を受けると、次のようなリスクが考えられます。
■やけどのリスク:伸びている毛に熱が伝わり、熱くなった毛が肌に触れると、やけどになることがあります。
また、ムダ毛の処理が全身脱毛の直前すぎると、肌にダメージが残ったままで施術を受けることになり肌にトラブルが起きる可能性があります。
■ 自己処理の方法は「電気シェーバー」で行うのがベスト
自己処理にはいくつかの方法があります。
毛抜きやブラジリアンワックスのような毛根から毛がなくなる自己処理の方法は、脱毛効果が得られなくなるので避けたほうがいいでしょう。
電気シェーバー | ![]() |
刃が直接当たらないので肌を傷つけにくい |
---|---|---|
カミソリ | ![]() |
刃が直接当たるため肌を傷つけるリスクあり |
除毛クリーム | ![]() |
除毛クリームによっては肌に合わないため、使い終わったあとに肌が荒れたりすることもある |
■剃り残しがある場合はクリニック・サロンが対応してくれるのが基本
自己処理は、自分ができる範囲の部位を剃るのが基本です。
ただし、VIOなど全部剃るのが難しい部位や、わずかな剃り残しがある場合は、クリニックやサロンで対応してもらえることもあります。
この場合、部位によってはシェービングの料金が発生することがあります。
また、シェービングをお願いするとその分時間がかかるため、本来の施術時間が短くなる可能性もあります。
さらに、剃り残しが広範囲に及んだり、ムダ毛が未処理の場合は、全身脱毛の施術そのものができないケースもあります。

全身脱毛は前日にがんばってシェービングしても、剃り残しが発生しやすいもの。 ですので、グロウクリニックの全身脱毛プランでは、手の届かない部位のシェービング代金はいただいておりません。
【5】クリニック・サロンに行って、施術の受付を済ませる

予約日にクリニックやサロンを訪れたら、受付を済ませます。
施術当日に体調不良がある場合、施術を受けないほうがよいケースもあります。
体調が万全でない状態で施術を受けると、肌トラブルなどを引き起こす可能性もあるので、自分の体調はしっかり説明しましょう。
- ■全身脱毛を受けるときの服装は手早く着替えられるものを
-
予定された時間の中に着替えの時間が含まれている場合もあるので、手早く着替えられる服装をおすすめします。
また、脱毛が終わった直後の肌は敏感になっているので、生地が肌に触れやすいタイトぎみの洋服は避けたほうがいいでしょう。
夏など陽射しの強い季節は、陽射しが脱毛後の肌を刺激してしまうこともあるので、長袖にするか羽織るものを持っていきましょう。
クリニックやサロンでは専用の着替えが用意されている場合がほとんどなので、これに着替えます。
施術する部位が露出していれば、着替えは不要というクリニックやサロンもあるので、あらかじめ確認するといいでしょう。
- ■施術当日に化粧をしてクリニック・サロンに行って OK?
-
顔を含めた全身脱毛の場合、施術前にはメイクを落とす必要があります。
メイクをしたままだと、脱毛機器のパワーが毛根まで届かないため、十分な脱毛効果が得られない可能性があります。
またメイクをしたままの施術は、衛生的にも避けたほうがよいでしょう。
クリニックやサロンにはパウダールームが設置されているところが多いので、メイクやメイク落としはそこで行うことができます。
- ■生理中はデリケートゾーンの脱毛のみNG
-
生理と重なった場合、VIO(デリケートゾーン)の施術のみNGとするクリニックが多いようです。
ただし、VIO以外の部位も、生理によるホルモンバランスの影響などで、ふだんより痛みに敏感になることも考えられます。
できれば、生理中の施術は避けたほうがいいでしょう。
- ■低用量ピルの服用中は原則OK
-
低用量ピルを服用中の場合、サロンではNGのこともありますが、医療機関では可能とするところもあります。
低用量ピルには増毛・育毛の効果はなく、脱毛効果にも影響しないためです。
ただし、低用量ピルの服用にともなうホルモンバランスの変化によって、色素沈着する可能性はやや高くなると考えられています。
- ■タトゥーやアートメイク、ティントの周辺は脱毛NG
-
タトゥーやアートメイク、ティントの上から脱毛することはできません。
タトゥーやアートメイク、ティントの部分を、レーザーがメラニン色素として反応してしまうため、やけどなどの肌トラブルが起こる可能性があるためです。
- ■病気(既往症)があり服薬中の人は医師による診察で判断
-
次のような病気(既往症)があり、服薬中の人は、あらかじめ相談をするといいでしょう。
てんかん、心臓の病気、光線過敏症の人、バセドウ病などの甲状腺疾患、アトピー性皮膚炎やケロイド体質の人 など脱毛が病気(既往症)に対して直接影響を与えないものもありますが、服用中の薬なども含めて、施術に影響がないかどうかの判断を仰ぎましょう。
【6】着替え
施術には時間がかかるので、着替えの前に事前にトイレも済ませておくといいでしょう。
また、予定された時間の中に着替えの時間が含まれている場合があるので、着替えも素早く。
取り外すのが手間なアクセサリー類は、ロッカーで紛失する可能性もあるので、なるべくつけてこないほうが安心かもしれません。
【7】肌チェック
施術前に問診と肌のチェックが行われます。
施術する部位の事前のムダ毛処理がきちんとされているか、日焼けをしていないか、肌の状態に問題がないかなどを確認します。
【8】施術

肌チェックに問題がなければ施術が始まり、脱毛する部位に、脱毛機器のレーザーや光が照射されます。
気になることや痛みなどがあれば、その都度スタッフに伝えましょう。
■早く終わる?全身脱毛の所要時間
顔やVIOを除く全身脱毛なら、一般的に施術時間は1時間半〜2時間程度といわれます。
顔やVIOを含む全身脱毛なら、施術時間はさらに30分〜1時間程度かかります。
全身脱毛の施術時間は、最短で1時間半、長くて3時間程度を見込んでおくといいでしょう。
なお、グロウクリニックが導入している脱毛機は、従来機種に比べ短時間(顔・VIOを含む全身脱毛で約75分)での施術が可能です(※)。
※提携院に関しては、脱毛機が異なる場合があります。
【9】アフターケア

照射を終えたあとの肌は、とても敏感な状態になっているので、保冷パッドで冷やしたり、ローションで保湿するなどのアフターケアが行われます。
ここでも気になることや痛みなどがあれば、必ず伝えましょう。
クリニックなら、医師の診断や治療を受けることができます。
■脱毛で毛穴がなくなることはない?
脱毛を行うと毛穴が目立たなくなるだけで、毛穴がなくなるわけではありません。
■脱毛で毛穴が目立たなくなるのはなぜ?
1.毛穴に詰まっていた皮脂や汚れが落ちたため
2.自己処理が原因と考えられる肌荒れが起きなくなるから
3.脱毛で処理することで、毛穴の黒ずみなども解消できる
自己処理で起こるような肌トラブルも減り、毛穴に皮脂や汚れなどが残りにくくなることから、脱毛すると毛穴が目立たなくなると考えられます。
【10】次回の予約
アフターケアの後は、更衣室で着替えをします。
次の施術予定があれば、次回の予約を取ります。
■全身脱毛の施術前日〜当日~施術後日に避けた方がよいこと
全身脱毛の施術前~当日~施術後は、次のことに注意をしましょう。
普段何気に行っていることが、脱毛の施術前や施術後にNGとなってしまうことがあります。
- 制汗剤や日焼け止めの使用
- 飲酒
- 医師の許可を受けた薬以外の薬を服用
- 予防接種
- 激しい運動、入浴、サウナ、マッサージ
- ■制汗剤や日焼け止めの使用
-
日焼け止めや制汗剤を利用している場合、毛穴が詰まってしまうことがあります。
毛穴が詰まっているとレーザーが毛球部まで届きにくくなり、脱毛効果が下がることがあるのです。
含まれている成分にレーザーが反応し、やけどなどの肌トラブルを起こすリスクもあります。ただ、クリニックやサロンが推奨している商品の制汗剤や日焼け止めの場合は利用してもよいケースもあります。
施術後の肌は敏感。制汗剤は、1週間程度経ってから使いましょう。
- ■飲酒
-
脱毛の前後12時間は飲酒を控えたほうがよいとされています。
その理由は、アルコールを摂取したことで肌が乾燥し招き痛みを感じやすくなる、肌トラブルを起こしやすくなる、脱毛後の炎症が悪化しやすくなるからです。
飲酒後の肌トラブルは、クリニックの保証の対象外になる可能性がありますので注意してください。
- ■医師の許可を受けた薬以外の服用
-
基本的に、診察時に医師から許可されていない薬を自己判断で飲むのは避けてください。
ただし、ビタミン剤(サプリ)や低用量ピルなど、医師の許可を受けた薬であれば、当日の照射前の服用もOKです。照射後も薬を飲んでかまわないのですが、必ずかかりつけ医の指示に従ってください。
施術後の肌はデリケートです。塗り薬は慎重に使用しましょう。
- ■予防接種
-
脱毛の前後1〜2週間は予防接種を控えたほうがよいとされています。
その理由は、副反応として熱が出たり腕がはれたりしたものが、レーザーを照射することで、症状が悪化するリスクがあるからなのです。
副反応が起こらなくても、施術後は肌もデリケートになっていますので、肌トラブルが起こりやすいのです。
では、脱毛後も一定期間予防接種ができないのは、レーザーで毛根の細胞を破壊することによる肌へのダメージを考慮しているためです。
肌にダメージが残った状態で予防接種を受けると、腫れや発疹などの肌トラブルが起こりやすくなります。
- ■激しい運動、入浴、サウナ、マッサージ
-
脱毛の施術当日は体温を上げる行為を避けたほうがよいです。
その理由は、血行が促進され体温が上昇すると、熱が体内にこもりやすく、赤みやかゆみとなどの肌トラブルを招きやすくなるためです。
脱毛当日は、ぬるめのシャワーに留めておきましょう。
同じような理由から、マッサージやエステも避けた方がよいとされています。
これホント?全身脱毛でよく聞く「ウソ」の話!

- Q 脱毛すると汗の量が増える?
- A
脱毛で汗が増えるという医学的な裏付けはありません。
毛がなくなって、汗が流れる感覚が生まれるため、汗の量が増えたように感じるのです。 - Q 脱毛するとワキガになる?
- A
ワキガの原因であるアポクリン汗腺の数は、遺伝の影響を強く受けるもの。
脱毛がワキガに影響するわけではありません。
逆に、脱毛によってワキのムレが軽減、雑菌も減るのでニオイも抑えられると考えられます。
- Q 脱毛すると皮膚ガンのリスクが上がる?
- A
皮膚ガンのリスクが上がるのは、長時間紫外線を浴びることです。
脱毛に使われるレーザーの波長は赤外線なので、皮膚ガンにおける影響はありません。
- Q 脱毛するとホルモンバランスが崩れる?
- A
脱毛に使われるレーザーが、女性のホルモンバランスを乱す作用はありません。
この記事のまとめ
全身脱毛には、クリニックが行う「医療脱毛」と、サロンが行う「サロン脱毛(エステ脱毛、美容脱毛)」の2種類があります。
料金・費用の面から考えるとサロン脱毛の方が低いですが、永久減毛という脱毛効果の面で考えると、医療脱毛の方がメリットが大きいといえます。
以上の述べた医療脱毛とサロン脱毛を振り返りながら、自分に合った脱毛方法を選択してみましょう。
- 『お医者さんが教える 知らないとソンする! 本当にキレイになれる脱毛の話』(監修:美容外科医 吉澤秀和/クロスメディア・パブリッシング刊)
- グロウクリニックWebサイト『医療脱毛の基礎知識』
グロウクリニック
- 全身脱毛
【医師監修】全身脱毛は部分脱毛よりお得!?料金・回数・期間を解説に関連する記事
人気記事
-
【医師監修】医療脱毛ってぶっちゃけどうなの?本当に効果はあるの?何回で終わるの?
-
【医師監修】背中脱毛のデメリットや効果・範囲は?後悔しない脱毛体験のための完全ガイド
-
「体験脱毛プラン」に効果はある?はしごするときの注意点
-
【医師監修】脱毛のありがちな失敗例と対策法を医師に聞いてみた
-
【医師解説】うなじ脱毛の効果は?首筋をキレイに見せるヘアアレンジも紹介
-
【医師監修】男も脱毛するべき?女性はどう思う?新常識メンズ脱毛の人気部位や価格・効果を徹底検証
-
【医師監修】眉間の毛も脱毛できる?効果・眉毛脱毛のリスクまで解説
-
【医師監修】ヤグレーザーの医療脱毛を解説!VIO・ヒゲ脱毛に効果あり!?
-
【医師監修】初めて医療脱毛を考えたらまず読もう!学生は可能?リスクはある?
-
【医師解説!】うぶ毛は脱毛できない?医療脱毛でうぶ毛までキレイになくすには?