【医師監修】脱毛のありがちな失敗例と対策法を医師に聞いてみた
2021.06.03
2022.03.10

「脱毛はしたいけれど失敗が不安」
「脱毛後に肌が赤くなったけど、これって失敗?」
脱毛に対して、こうした不安や悩みを抱く人もいるかもしれませんね。
脱毛サロンやクリニックでは、可能な限り安全への配慮がなされています。
ただ、そもそも脱毛とは、毛を生やす細胞にダメージを与えることで毛を生えにくくする行為です。
健康な細胞へダメージを与えるわけですから、リスクがまったくないわけではありません。
また、失敗や後悔の中には、施術を受ける人が自分で防げるものもあります。
この記事では、脱毛時に起こりがちな失敗や、うなじなど部位ごとの失敗例、失敗を防ぐポイントなどを解説します。
この記事の監修者

グロウクリニック 渋谷院 院長
楠山 法子
Noriko Kusuyama
愛媛大学医学部医学科卒業。東京大学 医学部附属病院勤務を経て、医療脱毛・アートメイク専門のグロウクリニックにて院長を務める。医療と美容の両分野での知識と経験が豊富。
※本記事は2022年5月時点の情報をもとにまとめています。
※記事内の金額は税込の表示となります。
脱毛ではどんな失敗が起こる?

脱毛を体験した人たちが失敗や後悔と感じているケースは、大きく以下の4パターンに分けられます。
脱毛の失敗例
(1)施術者が未熟な場合などに起こる失敗
(2)自分で防げる後悔
(3)脱毛自体のリスク
(4)ただの噂
それぞれについて解説していきましょう。
(1)施術者が未熟な場合などに起こる失敗
脱毛サロンとクリニックのどちらも、レーザーや光を肌に照射して毛を作る組織へダメージを与え、毛を生えにくくしています。
原則として、エステティシャンや医師・看護師は、安全な施術のために毛質・肌質に合わせた脱毛機の選択・設定を行っています。
しかし、人が施術する以上、ミスが生じる可能性はゼロではありません。

とくに施術者が未熟な場合、以下のような失敗が起こることがあります。
- 【失敗1】照射漏れ(打ち漏れ)
-
体の凹凸や曲線がある箇所は、レーザーや光が当たりづらいため、施術者が未熟だと照射できていない場合があります。
楠山医師 施術を受けてから2週間後くらいに一列だけ不自然に毛が残っている場合は、打ち漏れの可能性があるので、脱毛サロンやクリニックに連絡してみましょう。
- 【失敗2】やけど
-
脱毛機が照射するレーザーや光は、毛(毛根)の黒い色素に吸収された時に熱を発生させます。
その熱で、毛を作る組織を破壊したり、ダメージを与えたりするのです。
楠山医師 ただ、照射エネルギーが強すぎたり脱毛機が合わなかったりすると、やけどが生じることがあります。
施術から数日経っても赤みやヒリヒリ感が続いていたり、水ぶくれができたりした場合はやけどをしている可能性があるので、脱毛サロンやクリニックに連絡してみましょう。
ただし、脱毛サロンの場合は店舗では対応できないため、皮膚科などを受診する必要があります。
- 【失敗3】回数を重ねても効果が出ない
-
医療脱毛であっても、1回のレーザー照射で脱毛できるのは、全体の20%程度です。
そのため、医療脱毛では5〜8回程度、エステ脱毛では12〜18回程度の施術が必要となります。
しかし、照射エネルギーが弱すぎたり、毛質にレーザーなどの波長が合わなかったりすると、回数を重ねても効果を実感できないことがあります。
楠山医師 脱毛サロンやクリニックに相談し、照射エネルギーを上げてもらう、または脱毛機を変更してもらうなどの対応をしてもらいましょう。
(2)自分で防げる後悔

脱毛の失敗や後悔の中には、事前の準備や施術前後のケア次第で防げるものもあります。
- 【後悔1】痛みが強すぎた
-
脱毛の痛みが不安な人は、脱毛サロンやクリニックを慎重に選ぶことが大切です。
脱毛で感じる痛みは、光やレーザーを照射した際に毛根で発生した熱が肌に伝わったものです。
▼レーザー脱毛の仕組み
特に
- 毛が太く濃い部位…ワキ、Vラインなど
- 骨に近く皮膚が薄い部位…額、鼻の下、手指、ひざ、すね、Iラインなど
は痛みを感じやすいといわれています。
楠山医師 医療脱毛はエステ脱毛よりも威力が強い分痛みを感じやすいとされていますが、最近では冷却機能付きの脱毛機が登場するなど、効果を維持しながら痛みを抑えることが可能になってきています。
また、医師の診察のもとで麻酔を使えるのも医療脱毛のメリットです。
一方、エステ脱毛は、医療脱毛よりも痛みを感じにくいといわれていますが、VIOなどの痛みを感じやすい部位でも麻酔は使えません。
なお、
- 日焼けしている
- 肌の乾燥がある
- 生理中
は、脱毛時に痛みを感じやすくなります。
生理中の施術は避け、普段から日焼け予防や保湿などの肌ケアを怠らないようにしましょう。
なお、グロウクリニックでは毛をつくる司令塔である「バルジ領域」などをじわじわと温めて破壊する蓄熱式での脱毛が可能です。
従来のショット式よりも痛みが弱いとされており、医療脱毛の痛みが心配な人にも適しています。
麻酔を使う場合も全身脱毛プランであれば追加料金はかかりませんので、カウンセリング時にご相談くださいね。
- 【後悔2】脱毛後に肌荒れが起こった
-
脱毛後の冷却やその後の肌ケアが不足した場合などに肌荒れが起こる場合があります。
肌トラブルが起きたとき、医療脱毛であれば医師の診察・治療を受けられます。
しかし、エステ脱毛の場合は、あらためて皮膚科などを受診しなければなりません。
脱毛後の肌荒れが心配な場合は、アフターケアの保証がついたクリニックを選ぶとよいでしょう。
なお、グロウクリニックは、万が一のアフターサポートにも力を入れています。
診察代やお薬代などの費用は一切かかりませんので、施術後に気になることがあれば遠慮なくお問い合わせください。
- 【後悔3】脱毛したい部位がプランに含まれていなかった
-
同じようなプラン名であっても、照射できる部位は脱毛サロンやクリニックによって異なります。
たとえば、全身脱毛と一口に言っても以下のような違いがあります。
▼脱毛サロンとクリニックの違い 脱毛サロン クリニック ・全身脱毛プランは1種類
・顔・VIOを含む全身が照射対象となっていることがほとんど①顔・VIOを除く全身脱毛プラン
②顔を含む全身脱毛プラン
③VIOを含む全身脱毛プラン
の3種類あることが多いまた、
- 顔に眉間や鼻、もみあげなどが含まれるか
- 胸に乳輪周りが含まれるか
- VIOは粘膜ギリギリまで照射できるか
といった細かな照射部位の違いもあります。
事前にプランの詳細をよく確認し、わからない点は無料カウンセリングで確認しましょう。
- 【後悔4】回数を追加したら結果的に総額が高くなった
-
脱毛卒業までに必要な回数は、毛量や毛質、肌質などによって変わってきます。
そのため、契約したコース回数では足りなくなることもあります。
そうなった場合に重要になるのが、追加照射の料金です。
新たにコース契約が必要となれば、結果的に総額が高くなってしまう可能性もあるでしょう。
一方、クリニックの中にはコース終了後の追加照射料金が低く設定されているところもあり、1回単位で追加することが可能です。
無料カウンセリング時にコース終了後に追加照射を受けたい場合の費用について確認し、複数施設を比較してみるとよいでしょう。
なお、グロウクリニックでは施術回数が不安な方のために、10回・12回のプランもご用意しています。
- 【後悔5】店がつぶれてしまった
-
契約期間中に脱毛サロンやクリニックが倒産すると、すでに支払った代金の返金が困難になる場合が少なくありません。
契約した施術が終わらないうちに新たな契約を結ぶなど、高額な前払いはできるだけ避けたほうが無難でしょう。
(3)脱毛自体のリスク
脱毛は、頻度は高くはないものの、以下のようなリスクを伴います。

ただ、これらのリスクの多くは体の正常な反応であり、起こったからといって即失敗というわけではありません。
- 【リスク1】施術後の肌の赤みやヒリヒリ感、むくみ
-
脱毛の施術を受けた当日から翌日に、肌の赤みやヒリヒリ感、毛穴のかさぶたやむくみなどが生じることがあります。
これは、レーザーや光が発する熱で、肌に軽い炎症が起こったことによるものです。
楠山医師 数日で自然におさまるものは、レーザーや光の照射による正常な反応と考えて問題ありません。
- 【リスク2】やけど
-
肌の赤みやヒリヒリ感が継続したり、水ぶくれができたりした場合は、やけどをした可能性があります。
やけどは、日焼け肌や乾燥の強い肌にも起こりやすくなります。
やけどの疑いがある場合は、
- 医療脱毛…クリニックに相談
- エステ脱毛…サロンに連絡し、皮膚科を受診
しましょう。
- 【リスク3】炎症後色素沈着
-
脱毛施術から1ヶ月後くらいに色素沈着が起こる可能性があります。
これは、肌に炎症が起こった後に生じる一時的な色素沈着で、数ヶ月から1年程度で消えていきます。
色素沈着が出たら、次の脱毛の際にサロンやクリニックに相談しましょう。
- 【リスク4】毛のう炎(毛包炎ともいう)
-
脱毛後、ニキビのような毛穴のブツブツができた場合は、毛のう炎(毛包炎)の可能性があります。
光やレーザーを当てたことで肌のバリア機能が一時的に下がり、毛穴の奥にブドウ球菌が感染して炎症を起こしたものです。
肌の清潔を保てば数日で治まることが多いですが、治らない場合はクリニックに相談、もしくは皮膚科を受診しましょう。
- 【リスク5】硬毛化/増毛化
-
脱毛の施術を数回受けた後、これまでより太い毛が生えてくる「硬毛化」が起こることがあります。
硬毛化になる確率は1〜10%程度と考えられていますが、以下の部位は特に起こりやすいとされています。
硬毛化が起こりやすい部位
- フェイスライン
- うなじ
- 肩
- 二の腕
- 背中
- お腹
- 太もも
そのほか、今まで生えていなかった毛穴から毛が生える「増毛化」が起こる場合もあります。
ただし、これは硬毛化によって毛が太くなったことにより毛が増えて見えているケースが多いようです。
楠山医師 硬毛化や増毛化の原因は完全には解明されていませんが、光やレーザーの照射によって十分なダメージが与えられず、逆に毛をつくる組織を活性化してしまうのではないかと考えられています。
多くの場合は、脱毛機や照射条件を変更することで脱毛効果は現れます。
クリニックの中には硬毛化や増毛化に対する追加照射を無料保証しているところもあるので、心配な人はチェックしてみるのもよいでしょう。
ちなみにグロウクリニックで取り入れている蓄熱式脱毛は従来の熱破壊(ショット)式脱毛に比べ、硬毛化リスクが低いといわれています。
ここまで紹介してきた反応はすべて失敗ではないものの、いざ起こった場合に不安になるのは当然です。
多くのクリニックでは、これらの肌トラブルに対して医師による診断・治療を無料(プラン料金に含まれる)で受けられます。
一方、エステ脱毛の場合、店舗では肌トラブルに対処できないので、あらためて皮膚科などを受診する必要があります。
(4)ただの噂
脱毛時のリスクといわれているものには、医学的根拠のない噂にすぎないものも少なくありません。
たとえば以下のようなものです。
- × 汗が増える
-
「ワキ脱毛によって汗が増える」に医学的な裏付けはありません。
楠山医師 毛がなくなったことで汗が流れる感覚が生まれ、汗が増えたように感じるのではないかと考えられます。
- × ワキガになる
-
脱毛機のレーザーや光は、ワキガの原因となるアポクリン汗腺には作用しません。
逆に、脱毛で毛がなくなることによってワキのムレが改善し、雑菌も繁殖しにくくなるので、ワキのニオイが抑えられるといわれています。
- × 皮膚がんのリスクが上がる
-
脱毛機のレーザーや光は、皮膚がんの原因となる紫外線とは波長が異なります。
したがって、脱毛によって皮膚がんのリスクが上がることはありません。
- × 生理が遅れる
-
脱毛機のレーザーや光が女性ホルモンに影響を及ぼすことはありません。
したがって、VIOを脱毛したからといって生理が遅れるとは考えにくいでしょう。
うなじ、顔、VIOの脱毛でありがちな失敗&対策
自分で防げる失敗や後悔は、脱毛する部位によっても多少異なります。
部位別の失敗・後悔で特に耳にするのが、うなじ・顔・VIOです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
うなじ脱毛の失敗&対策

自分で直接見ることができず、自己処理の難しい「うなじ」の脱毛を検討している人も多いでしょう。
うなじを脱毛した人の後悔・失敗談としてよく耳にするのは、以下の3つです。
うなじ脱毛の後悔&失敗パターン
(1)襟足の毛は髪の毛だから脱毛できないと言われた
(2)自分が脱毛したい部分がプランに含まれていなかった
(3)脱毛したら襟足が不自然な形になった
うなじの脱毛でこうした後悔をしたくない人は、次の対策をとりましょう。
- 【対策1】サロンやクリニックの「うなじ脱毛の範囲」を事前に確認する
-
うなじ脱毛を検討している場合は、事前にどこまで脱毛できるのかを確認することが大切です。
一般的には、襟足から首の付け根までが、うなじの照射範囲とされています。
▼うなじの照射範囲の例
この際、襟足の後れ毛(髪の毛)は脱毛できない点に注意しましょう。
楠山医師 脱毛機の光やレーザーは毛の黒い色に反応するので、髪の毛に当てると反応が強くなりすぎて、やけどのリスクが高まります。
照射範囲の詳細はサロンやクリニックによって違うため、事前にしっかり確認しましょう。
- 【対策2】デザインはカウンセリングで相談をした上で慎重に選択
-
うなじ(襟足)の形にはいくつかの種類があります。
カウンセリングの際に確認・相談をした上で、自分に合った形を決めましょう。
▼うなじの形の例
・W型
日本人女性の元々のうなじの生え方として多いものです。
元の形を活かし、余計な産毛を脱毛することで、自然できれいな形になります。
・MW型
W型の山の部分がM字型になっているものです。
細かなジグザグによって首が細長く見え、色っぽい印象に。
・U型
襟足の毛をU字型になるように整えます。
丸みがあるので女性らしく、若々しい印象を与えられるでしょう。
・直線型
襟足のラインがまっすぐになるように、うぶ毛をすべて脱毛します。
刈り上げなどのヘアスタイルには合いますが、そうでない場合は不自然な印象を与えることも…。
- 【対策3】理容店であらかじめシェービングをしてもらう
-
うなじは自己処理が難しいため、脱毛前のシェービングを無料で行うサロン・クリニックも少なくありません。
もし、あらかじめ自然な形の襟足を作っておきたいという人は、理容店でシェービングをしてもらうのも一法です。
理容店でのシェービングには、脱毛前に自分に合う襟足の形を確かめられるという利点もあります。
現在は、理容師法により、うなじを含む「顔そり」が認められているのは、国家資格を持つ理容師(理容室)だけです。
そのほか、レディースシェービングを行うサロンなどでも襟足を整えてもらうことはできます。
関連記事:【医師解説】うなじ脱毛の効果は?首筋をキレイに見せるヘアアレンジも紹介
顔脱毛の失敗&対策

顔を脱毛した人の失敗や後悔で多いのは、おでこ、もみあげ、眉毛の3部位です。
順番に詳しく見ていきましょう。
■おでこ脱毛の失敗&対策
おでこのうぶ毛を脱毛した人の失敗・後悔談としてよく聞かれるのは、不自然な形になったというもの。
具体的には
- おでこが狭いのが悩みで脱毛したら、髪が後退したように見えるようになった
- 髪の生え際とおでこの境目がハッキリしすぎて、カツラをかぶっているように見えるようになった
などです。
そのほか、なかなか脱毛効果を実感できない…という声も。
このようなおでこの脱毛で後悔を防ぐための対策として、以下の2点があげられます。
- 1 デザインや脱毛範囲の選択は慎重に
-
おでこは顔の中でも特に目につきやすい部分で、微妙な形の不自然さも目立ちます。
見た目に美しい「顔の黄金比率」によると、おでこの広さは顔全体の約3分の1がバランスがよいそうです。
おでこの広さを決める際には、この黄金比率を参考にしつつ、自分に合った広さを考えましょう。
なお、髪の生え際には、以下の形があります。
- 自然なカーブを描く「丸型」
- 和服美人の証といわれる「富士型」
- 知的な雰囲気の「M字型」
▼髪の生え際の形の例
カウンセリングで、自分に合った形を慎重に選びましょう。
一度に広範囲を脱毛するのではなく、脱毛範囲を徐々に狭めて、自然にうぶ毛を残してもらうのが無難です。
- 2 かかる期間や回数、費用は事前に確認を
-
脱毛機のレーザーや光は、太くて色の濃い毛に強く反応します。
そのため、細くて色の淡いうぶ毛は、脱毛効果が出にくく、照射回数も多くなりがちです。
楠山医師 うぶ毛の多いおでこは、ほかの部位よりも脱毛効果を実感できるまでの時間がかかるのが正直なところです。
無料カウンセリング時に以下を確認しておくのがポイントです。
- 脱毛卒業までに必要な回数の目安
- コース終了後に追加照射したい場合の料金
- 途中解約をした場合の解約手数料、返金の可否
■もみあげ脱毛の失敗&対策
もみあげ部分を脱毛した場合によくある失敗は以下の2つです。
- 不自然な形になった
- 自己処理の際に、どこまでがもみあげかわからなくなった
もみあげは、濃すぎたり広すぎたりすると顔が大きく見えがち。
自分では確認しづらいため、脱毛の範囲を決めたり自己処理をしたりする時に悩む人も多いようです。
もみあげの脱毛で後悔を防ぐためには以下に注意するとよいでしょう。
- 1 カウンセリングでベストな形を相談する
-
もみあげのバランスがよく見えるポイントは以下の通りです。
- 耳たぶに届く長さにする
- 先の丸い逆三角形に整える
▼もみあげのベストなバランス
自分の顔の形や、ふだんのヘアスタイルなどに応じて、自分に合ったもみあげの形を考えましょう。
- 2 事前の自己処理は、電気シェーバーで慎重に
-
脱毛前に毛を剃る際は、カミソリよりも電気シェーバーのほうが肌を傷つけにくいでしょう。
事前にアイブロウペンシルなどでガイドラインを引き、慎重に刃を進めると剃りすぎを防げます。
関連記事:【医師監修】もみあげ脱毛の効果は?美しいもみあげをキープするなら医療脱毛!
■眉毛脱毛の失敗&対策
脱毛機の光やレーザーが誤って目に入ると視力障害や失明に至る危険があるため、眉毛の脱毛ができるサロン・クリニックは、あまりありません。
そのため、眉毛に関しては顔脱毛の際に誤って眉毛に光やレーザーが当たったというケースが目立ちます。
毛が斜めに生えている眉毛は、その多くが、毛根が生え際よりも上または下にあります。

そのため、おでこの脱毛の際に眉毛の上ギリギリまで照射しようとすると、眉毛の毛根に光やレーザーが当たってしまうことがあります。
1回程度の照射であれば、ほぼ元に戻りますので、あまり心配しなくてもよいでしょう。
とはいえ、こんな失敗は経験しないですむにこしたことはありません。

顔の脱毛を検討する際には、十分な医学的知識があり、施術数も多いクリニックを選ぶのが無難です。 クリニックであれば、万が一の事態が起きたときも、速やかに対処してもらえます。
参考情報:顔脱毛の料金プラン
VIO脱毛の失敗&対策
「生理の時のムレやニオイを軽減したい」「水着をきれいに着たい」といった理由で、VIO(アンダーヘア)の脱毛を検討している人も多いでしょう。
VIO脱毛でよく耳にする失敗・後悔は、以下の通りです。
- ハイジニーナ(無毛)や個性的なデザインにして後悔
- なかなか脱毛の効果が出ない
- 思っていたよりも痛い
VIO脱毛でこうした後悔をしたくない人は、次の対策をとりましょう。
- 1 デザインは慎重に決める
-
VIO脱毛では、アンダーヘアの量や形を自分の好みに整えることができます。
▼VIO脱毛でできるデザイン
カウンセリング時に希望をきちんと伝えて、慎重にデザインを検討しましょう。
- 2 脱毛完了までの期間や回数、料金を確認する
-
毛を残すデザインのVIO脱毛にかかる回数・期間の目安は、
- 脱毛サロンで18回程度(2〜3年程度)
- クリニックで5回程度(1年程度)
です。
ハイジニーナにする場合は、
- 脱毛サロンで20回以上(3年以上)
- クリニックでも8〜10回(1年半〜2年程度)
程度かかります。
また、デリケートゾーンは他の部位よりも痛みを感じやすいため、照射エネルギーを下げて施術することもあり、その場合はさらに時間がかかります。
脱毛完了までの目安となる期間や間隔、料金は事前によく確認をしましょう。
途中解約や追加料金の有無の確認もお忘れなく。
- 3 クリニックであれば麻酔が使える
-
デリケートゾーンは
- 毛が濃く密集しているので、多くの熱エネルギーが発生しやすい
- 皮膚が薄く、神経や血管が多い
ことにより、他の部位に比べ脱毛時の痛みを強く感じやすいといわれています。
楠山医師 医療脱毛はエステ脱毛よりも痛みを感じやすいとされますが、冷却機能付きの脱毛機や蓄熱式脱毛が登場するなど、痛みを抑えた施術も可能になってきています。
また、医療脱毛は麻酔が使えるのもメリットです。
▼脱毛サロンとクリニックの痛みの強さ・対策 サロン クリニック 痛みの強さ 比較的弱い
(感じない〜ゴムで軽く弾いた程度)熱破壊式:蓄熱式より強い
(バチッとした痛み)
蓄熱式:熱破壊式より弱い
(温められているような感覚)麻酔の使用 使えない 使える そのほか、肌が乾燥していると脱毛時の痛みが強くなりがちです。
脱毛前後の保湿ケアも忘れずに。
参考情報:VIO脱毛の料金プラン
失敗&後悔しないための脱毛先の選び方
脱毛での失敗・後悔を防ぐためには、「どこで脱毛をするか」も大切です。
脱毛サロン・クリニックを選ぶポイントは、以下の5つです。
- (1) 肌トラブルや照射漏れに保証があるところを選ぶ
-
クリニックでは、万一肌トラブルや照射漏れが起こった場合、診察や薬の処方、再照射などを無料で保証しているところがほとんどです。
脱毛サロンの場合は、病院の紹介や費用負担の有無はサロンによって異なりますが、照射漏れと判断された場合は無料で再照射が可能なところが多いようです。
保証期間はそれぞれ異なるため、事前に確認をしましょう。
- (2) 痛みが不安なら麻酔が使えるクリニックを選ぶ
-
脱毛時の痛みはエステ脱毛よりも医療脱毛のほうが強いといわれています。
ただ、医療脱毛はエステ脱毛とは異なり、麻酔を使用することができます。
- (3) 何ヶ所かのカウンセリングに行き比較検討する
-
行きたいサロンやクリニックが見つかったら、事前にそれぞれのカウンセリングを受けて比較検討をしてみましょう。
カウンセリングでは、脱毛の仕組みやプランの内容、料金、支払い方法などを確認できます。
また、お店の雰囲気や衛生管理、スタッフの様子などがわかるのもメリットです。
- (4) 施術者のトレーニングがきちんとされている
-
照射漏れややけどなどのトラブルを防ぎ、効果的に脱毛するためには、施術者の技術・経験も大切です。
クリニックでは、医師または医師の指示を受けた看護師が施術を行います。
一方、サロンでは施術者の資格要件がないため、無資格のエステティシャンでも施術できますが、独自資格を設けてエステティシャンを教育しているサロンもあります。
施術者の研修やトレーニングが徹底されているサロン・クリニックを探しましょう。
セルフ脱毛の失敗リスクは?

脱毛にリスクがあるのなら「自分でムダ毛を処理したほうがよいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、それは大きな誤りです。 セルフ脱毛には失敗や危険が少なくありません。
セルフ脱毛のリスクについて以下で詳しく聞いてみましょう。
自己処理を続けると肌トラブルが起こりやすい

ムダ毛のセルフケアを長く続けると、以下のような肌トラブルを起こすおそれがあります。
- ! カミソリ負け
-
その名の通り、主にカミソリでムダ毛を剃ったあとに起こる出血や炎症のこと。
肌がヒリヒリしたり、赤いブツブツができたりすることもあります。
- ! 毛のう炎(毛包炎ともいう)
-
毛抜きなどで毛を抜いたあとなどに、ニキビのような赤い(もしくは白い)ポツポツが出ます。
毛穴の奥にある毛包という箇所にブドウ球菌が入り炎症を起こしたものです。
治る過程で色素沈着を起こし、肌が黒ずんでしまうこともあります。
- ! 黒ずみ(色素沈着)
-
カミソリなどで肌の表面が傷ついたあと、治る過程で肌の内部にメラニン色素が沈着して起こります。
肌の防御反応であり、なかなか治りにくいという特徴があります。
- ! 埋没毛
-
肌の内部で成長した毛のこと。
カミソリや毛抜きなどで肌が傷ついた後、角質が厚くなって毛穴がふさがり、毛先が肌表面に出られなくなって起こります。
- ! かぶれ(接触皮膚炎)
-
除毛クリームや脱色剤などには、毛のタンパク質またはメラニン色素を分解する成分が配合されています。
そのため、肌にも大きな負担がかかり、かぶれることがあります。
流行中の家庭用光脱毛器には失明リスクもある

近年、自宅で光脱毛ができると話題を集めている家庭用光脱毛器。

手軽さが魅力ですが、使い方を誤ると大きなトラブルに至る可能性があります。
- ! やけど
-
早く効果を出したいがために、照射レベルを上げすぎてしまうと、やけどをする可能性があります。
特にアザやホクロなどの肌の色の濃い箇所がある部位は要注意。
また、光吸収剤を含む乳液や日焼け止めを塗った肌もやけどを起こしやすいため、照射を避けましょう。
- ! 視力障害/失明
-
誤って光を目に向けたとき、目を閉じていても光はまぶたを通り越して網膜などを焼いてしまいます。
その結果、視力低下や失明に至る可能性もあります。
目のまわりへの使用を避けるのはもちろん、保護メガネをつけるなど光が目に当たらないための十分な注意が必要です。
この記事のまとめ
一般に、脱毛の失敗&後悔とされるケースについてグロウクリニックの楠山法子医師が解説してきました。
記事の中で特に重要なポイントは以下の通りです。
- 脱毛は毛を作る細胞にダメージを与える行為なので、ある程度のリスクは伴う
- 失敗&後悔には、カウンセリング時の確認や脱毛前後のケアで回避できるものも多い
- うなじ脱毛の範囲はサロン・クリニックによって異なる
- おでこやもみあげ、VIOなどのデザインは慎重に選ぼう
- クリニックであれば、不安な痛みに麻酔使用も可能
- 照射漏れや肌トラブルなどへの保証の有無は事前に確認を
- コース契約前に複数施設のカウンセリングを受け検討しよう
- セルフ脱毛には大きなリスクの可能性もある
脱毛の失敗&後悔の中には、自分で防げるものも少なくありません。
カウンセリングなどを積極的に活用し、納得の上で脱毛できるといいですね。
グロウクリニック
- 「Bella Pelle Vol.3 No.2(第9号)2018.5」(メディカルレビュー社)
- ラジオNIKKEI マルホ皮膚科セミナー 2020年1月13日放送「第118回日本皮膚科学会総会⑨ 教育講演24-2 レーザー脱毛の注意点」(新宿南口皮膚科 院長/東京医科大学 皮膚科 兼任教授 乃木田 俊辰)
- 時事メディカル「レーザー脱毛の皮膚トラブル 安全に施術を受けるポイント」(新宿南口皮膚科 乃木田俊辰院長)
- 「なくならない脱毛施術による危害」(平成29年5月11日/独立行政法人国民生活センター)
- 医療脱毛
- 【医師監修】脱毛のありがちな失敗例と対策法を医師に聞いてみた
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